▲くるみようかん
1コ50円/20コ入1,050円
そのままむいて食べられるのが嬉しい。
包装紙もかわいい。
▲温泉まんじゅう
1コ50円/18コ入1,050円
昔ながらの素朴な味のまんじゅう。
▲羊羹のあんを流し込んでいるところ。
「慎重に一定のリズムで」
修業3年目、お弟子さんの高田布二雄さん。
▲大内宿田舎ざらぱん
1コ50円/10コ入630円/18コ入1,050円
黒糖の香りのする素朴な味わい。
▲美しい山あいの湯野上温泉駅前にある朝日屋製菓。
下郷町 朝日屋製菓
親方からお弟子さんへと受け継がれていく味。
住み込みで修業する若者に拍手を贈ろう。
福島県南会津郡下郷町湯野上大島乙81-3
TEL/0241-68-2314
■営業時間/7時から18時
■定休日/不定休
受け継いでいく伝統の味。
大内宿ざらぱん、くるみようかん、温泉まんじゅう。この3つの味を守り、受け継いでいく朝日屋菓子店。保存料などは一切使わない。
大内宿ざらぱんは、沖縄の黒糖を使った小判型の焼き菓子である。甘さをおさえ塩を効かし、香ばしく焼いたものにザラメがまぶしてある。黒糖の香りがする素朴な味わいが人気だ。主に近くの観光地、大内宿に卸されている。
ちょうど羊羹のあんを作っているところにおじゃました。専用のかくはん機がグルグルと回っている。タイミングを見ながら寒天、砂糖、あんをいれていく。同時進行で、羊羹の包装型を木枠にいれる作業をする。手際良く型どられていくさまは見ていて気持ちがいい。次に羊羹の型にあんを流し込む。「この作業が一番神経を使います」一定のリズムで型に流し込んで行く。きれいに流し込まれたあんが固まれば出来上がりだ。
このくるみようかんは掌に納まるほどの大きさである。切らなくても手軽に食べられるようにと考案されたものだ。少しづつむきながら食べる。すべらかな歯触りとほどよい甘さ。ほのかに木の実の香りがするクルミ。好きな人ならつい何本か食べてしまうだろう。
「毎日が勉強。いつも右往左往しています」
楽しそうに忙し気なお弟子さん。
現在、親方の湯田彦昭さんの下で修業中の高田布二雄さん。3年目になる。「甘いものはどちらかというと苦手。でもそのことで問題なことは何もない」という。「この仕事にたづさわり自分でも驚くことがある。旅行に行った時など、ついお土産屋さんでお菓子を買ってしまう。帰ってからどれどれと味見をしてる自分がいるんです」
東京の理科系の大学を出た高田さん。友達には「おまえが菓子職人ねえ」と驚かれるという。「自分でも驚いてますよ。でも白衣を着るのは同じですし、もともと小さい頃からものを作るのが好きなんですよ」
絵に描いたような職人気質の親方と面倒見のいい奥さん。「つらいことはたくさんあります」とサラリと言う高田さん。親方と奥さんに支えられ、お店の2階に住み込みでガンバル弱冠27歳、前途有望なお弟子さんである。