このサイトは2001年〜2007年に取材、掲載したものです。現在の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

外観 会津桐

厳しい会津の冬を越え、緻密な年輪を刻む会津桐。

下駄(男物)

下駄(男物) 2,500円~
会津桐の下駄は、踏面がしっかりしており、履き心地が良い。オーダーメイドで作ることも可能。

下駄

鼻緒の種類も様々な女物の下駄(2,000円~)。
子供用もある。

展示

桐箪笥や小物など会津桐による作品が展示されている。

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会津桐専門店 やまき

会津桐の伝統を伝える本物の技。

喜多方市字1-4574-1
TEL(0241)22-0800
営業時間/AM9:00~PM5:00
定休日/木曜、1~3月の全日

会津桐の歴史と伝統。

会津桐の歴史は江戸時代初期にさかのぼる。会津藩主・保科正之が産業をさかんにするために、漆と並んで桐工芸の特産化を推進したことから、会津桐の歴史が始まった。湿潤で厳冬な風土で培われた会津桐は材が緻密で粘りと光沢に優れ、丈夫であることから、会津は日本でも有数の桐工芸の町として知られている。 「やまき」は明治40年から三代にわたり、桐下駄を中心に桐工芸の技を伝えてきた老舗だ。やまきの製品づくりは、植樹にはじまる。良い木質を育ててくれる三島地区金山町で20~30年の歳月をかけ生育し、伐採。原木は丸太のまま貯木場に半年以上ねかされ、渋を抜く。そうして長年にわたり、幾度の行程が重ねられ、長年の経験を持つ職人の手によって磨きがかけられ、絹のような銀白色の光沢がうまれ、ようやくひとつの製品ができあがる。 「会津の風土の良さは、何より水はけが良いことと風あたりが弱いこと。そんな風土に恵まれ、会津の桐は丈夫に生育していくのです」。そう言いながらご主人の横山さんは桐箪笥を見せてくれた。厳冬にさらされてできた細やかな年輪が刻まれ、たしかに美しく輝いていた。

下駄を中心とした小物が並ぶ。

レンガがところどころに使用された白漆喰の蔵が、やまきの店蔵だ。隣の甲斐本家の建築中、甲斐家の人々が仮住居として建てたもので、丈夫で立派なつくりをしている。天井の梁などは明治時代に建てられた当時のままに、今でもしっかりしている見事なものだ。
ガラス格子戸の先にはぎっしりと下駄が並んでいる。全国からオーダーメイドのお客さんが多いことからも、その品質には確かな定評がある。素焼きのものから焼いて磨いたもの、黒塗りのものまで、さまざまな種類の下駄が並ぶ。店内には下駄の軽やかな音が聞こえてきそうな風情がある。
他にも、小箪笥や、茶筒、写真フレームや花瓶などをはじめ、薄地の色紙や短冊など、職人の技が光る製品が揃う。
店内奥は会津桐資料館になっており、伝統的な箪笥や小物など、桐工芸品の展示がされている。