会津食工房 じねん亭 鶴乃舞
山法師わっぱ 1,000円 小鉢・漬物・みそ汁付
湯葉刺身 500円
日光の湯葉。ほのかな甘味がある。
店内は心落ち着く民芸調の趣き。
2階には座敷があり、宴会もできる(18名程度まで)
山の幸をふんだんに使った薬膳わっぱ。
体に「なじむ」。一言で言うなら、じねん亭の「山法師わっぱ」はそんな味だ。
ここでは会津の郷土料理に中国の医食同源の考え方を取り入れた、薬膳料理を味わうことができる。昔から健康に良いと言われてきた食材だけを使って、味付けもできるだけ自然の食材を使うよう工夫している。
ご飯はミネラルを多く含んだ会津産黒米に、会津産コシヒカリをブレンドしている。ほのかに紫がかった黒米は、餅米のような食感で香りも良い。米は「米の国」と呼ばれる会津の中でも、稲作名人として評判が高い平塚文雄さんと契約栽培したものを使っているという。
その上に乗っている具は、朝鮮人参・姫だけ・ぜんまい・松の実・くこの実・くるみなど、昔から薬草として珍重されてきた食材や素朴な山の幸。山菜やきのこ類は地元産で、朝鮮人参も新鶴村産だ。
そのほか「芋わっぱ」「北海わっぱ」「かにわっぱ」などがある。もちろん、どれも食材には気をつかっている。芋は鹿児島産のさつまいも、魚貝類は産地から直接取り寄せたものだ。
「素材を選ぶのは大変ですが、母体が仕出しをやっているのでルートがあるんですよ」
と料理長の磯さん。良い食材を求めて、ルートの開発を積み重ねてきた結果、今の料理がある。
お膳や一品料理もあり、宴会もできる。
会津の郷土料理を愉しみたい方には「会津郷土料理膳」がおすすめだ。
わっぱ飯が付き、伝統的な郷土料理のこづゆ、昔から保存食として受け継がれてきた棒たらの甘露煮、鰊の山椒漬けなど、会津の武家の間に代々受け継がれてきた代表的な郷土料理を味わうことができる。
もう1つ、体に良いと言われる「黒い食材」だけを使った「会津黒会席膳」も味わってみたい。
地元産の黒米・黒豆・黒じゅうねん、全国から取り寄せた黒豚・黒ひじき・黒きのこ・黒すぐりなどが使われている。味付けも黒酢・黒砂糖・黒胡麻と黒い物づくし。これらの食材を使って、3人の料理人が月替りでつくるという。
日光の湯葉を使った湯葉刺身や魚貝の刺身、豆腐サラダなど一品料理も豊富だ。
2階には座敷もあり、18名程度まで利用できる。宴会は2,500円~、昼の場合は1,500円~。お酒の方も、地酒の「鶴乃江」や北会津ワイン、ドイツで有機栽培された麦を使ったオーガニックビールなど、じねん亭らしく吟味したものだけを置いている。
以前は40~60代の観光客が多かったが、最近は若い女性も増えたという。じねん亭の味が体になじむのは、日本人の心と呼び合うからなのだろうか。ぜひ一度ご賞味を。
会津食工房 じねん亭 鶴乃舞
会津若松市七日町3-34
TEL(0242)29-7117
営業時間/AM11:00~PM2:00
AM5:00~9:00
定休日/火曜
主なメニュー
●わっぱ飯 1,000円~
●会津郷土料理膳 1,800円
●会津黒会席膳 1,500円
●こづゆ 400円